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習慣を身に付けたい・やめたいならまず自分を知るべき-『人生を変える習慣のつくり方』

良い習慣を身に付けたい、悪い習慣をやめたい、そう考える人は多いと思います。

どのようにしたらいいのかを考える前に大切なことがあります。

それは自分を知ることです。

グレッチェン・ルービン氏は、その著書『人生を変える習慣のつくり方』の中で次のように述べています。

自分の傾向を把握していると、自分に適したやり方で習慣を形成しやすくなる。

この言葉は人生において本質的なことを述べています。習慣を変える一番の敵は自分自身です。まさに『彼を知り己を知れば百戦して殆うからず』というわけです。

4つのタイプ

本書によれば、人は「外部からの期待」と「内部の期待」に対する反応によって、人は4つのタイプに分けることができます。

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たとえば「自分で決めたことなら守れるけど、人に言われたことは正当な理由がないと出来ない」という人は、典型的なクエスチョナーだということが分かります。

ただし間違ってはいけないのは、この4つのタイプのどれかだけが幸せになれるとか、どれがだけが成功するかという話ではありません。どのタイプにも長所と短所があるのです。

いちばん幸せな人やいちばん成功している人は、自身の傾向の長所を活用する方法とともに、その短所を埋め合わせる術を理解している人だ。

アップホルダーの特徴

アップホルダーは、著者いわく『約束を守る人』です。

外部からの期待にも、内部の期待(自分で自分に課す期待)にも応える事ができる人間です。期待に応えるという行為を喜んで行うため、それに対する苦労がないのが特徴です。

完璧に思えるアップホルダーですが、もちろん欠点もあります。忙しすぎる時には、外部からの期待よりも、内部の期待を優先する傾向があります。

また、期待されていることが明確でない場合には、アップホルダーは期待に応えることが苦手です。

さらに、悪く言えばアップホルダーは頑固です。自分で決めたことをなかなか曲げない傾向があります。

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クエスチョナーの特徴

クエスチョナーは、著者いわく『疑問を持つ人』です。

クエスチョナーは、外部期待には基本的に「疑問」という武器で反発します。「なぜそれをしないといけないのか」「何のために必要なのか」などの疑問に対して、明確な理由や根拠が無い場合、クエスチョナーは期待には応えません。

もちろん、内部の期待に対してもまずは疑問を持ちます。そして、徹底的に調べて納得した上でその期待に応えるのです。

理由や根拠がない場合は、内部の期待にすらなり得ないとも言えます。

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オブライジャーの特徴

オブライジャーは、著者いわく『義務を果たす人』です。

オブライジャーは、内部の期待に応えるのが苦手で、外部の期待には応えることができます。

オブライジャーを動かすのは「責任」という一言だけです。誰かの期待を裏切ることを何よりも恐れます。例えば自分で何かをしたいという欲望があっても、そこに責任が伴わない場合は、なかなかそれを行うことが出来ません。

また、外部の期待に応えるためなら、自分を犠牲にすることも苦ではありません。

そして、最も習慣を変えることが難しいと感じるのもオブライジャーの特徴です。なぜなら、習慣を変える=自分の中の欲望だからです。

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レブルの特徴

レブルは、著者いわく『抵抗する人』です。

レブルは、外部であろうと内部であろうと関係なく、その期待に抵抗します。自由であること、自分で選ぶことを好み、他人から強要されることに対しては強い抵抗を示します。

ただしその抵抗の力を『反発のエネルギー』として、建設的に使うことに長けています。「出来ないだろう?」と言われると「やってやろう」という気持ちになるのです。

またレブルには習慣という概念がありません。自分で選んでその時したいことをするからです。ただし、自分で選んだ結果、習慣のように規則的に行動するということはあります。

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4つのタイプを自覚する

最初に述べた通り、習慣を身につける、習慣をやめるには、自分を知ることが大切です。まずは、自分がどのタイプなのか(もしくはどのタイプに近いのか)を自覚することが大切です。

本書には、どのタイプに自分が属するのかを確認できるチェックシートも付いています。私は、典型的なオブライジャー(義務を果たす人)でした。自分で決めたことは出来ないけど、他者から言われたことなら期限よりも早く終えたりもします。

そんな私が習慣を変えようと思った時、他者に対する責任を無理やり作ることが大切です。例えば、毎日走りたいなら自分でランニングクラブを立ち上げて、その運営をすると良いということです。

他者を動かすときにも使える

この4つのタイプは、自分の習慣を変える時にも役立ちますが、他者を動かしたいときにも役立ちます。

部下に○○をしてほしいと思った時、その部下がどのタイプなのかを知っておくことで、より効果的なアプローチが可能です。クエスチョナーの部下には、しっかりと根拠を与えるべきですし、アップホルダーの部下には期待していることを明確に伝えなくてはなりません。

「他者を動かすには、自分を変えるべき」とはよく言いますが、相手のタイプに合わせたコミュニケーションを行うことこそ、自分を変えることに繋がります。